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「コーヒーの淹れ方」

​~ペーパードリップ編~

コーヒーの淹れ方はさまざまな方法がありますが、今回は日本の水に合った手軽でおいしいペーパードリップ(ハンドドリップ)をご紹介させていただきます。

用意するもの (2杯分)

・お好みのコーヒー豆・20~25g
・ペーパーフィルター・1ヶ
・ドリッパー・1ヶ
・コーヒーサーバー・1ヶ(1杯の場合カップに直接でもよい)
・ドリップポット・1ヶ
・沸かしたお湯:1ℓ程度(日本の水道水は軟水なので水道水でOK!)
・出がらし受け(なんでもよい)

1. 豆をペーパーにセットする

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粗挽きに挽いた粉をペーパーに入れ、サーバーにセットする。

2.湯を用意する


水には硬水、軟水がありますがペーパードリップには軟水が最適です。
硬水はミネラル、カルシウム、マグネシウムなどが作用し、旨味が出にくくなってしまいます。また、苦味の効いた味になってしまいます。

尚、日本の水道水はほぼ全て軟水なので水道水を沸騰させ、適温にしたものを使用すれば問題ありません。(市販の水ももちろんOK!硬度に注意しましょう)

ドリップ開始時の湯の温度は95~75℃の間になるよう調整しましょう。

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​サーバーを温めつつ湯の温度を調整している様子。深煎りの場合この動作を2∼3回繰り返す。

3.蒸らす(1番重要!)

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粉の中心からスタート、一息置いて渦巻状に外側へ

ペーパーと粉の境目に湯が直接触れないように気持ち早めに注湯を止める

​粉が膨らみ切って少し落ち着いたら蒸らし完了の合図(約30秒)

4.抽出

抽出1回目

蒸らしが終わったら抽出を開始します。

粉の中心からスタートし、中心付近から泡を崩さぬよう、「のの字」を書くように注ぎます。

※勢いが弱すぎれば時間が掛かりすぎ、強すぎると湯が暴れフィルターを伝って下に落ちるため味がぼやけます。

イメージとしては、蒸らしの段階で出た旨味成分を丁寧に引き出す感じ。

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​抽出2回目以降~

​1回目で注いだ湯がポタポタと落ちるようになったら2回目を注ぐ合図。

1回目と同様に粉中心からスタートし、ペーパーに湯が掛からないよう中心付近を「のの字」を書くように湯を落とす。

これをあと2∼3回繰り返し3分前後で抽出を終えるようにすること。

今回は2人前なので、300ml前後取れたら出がらし受けにドリッパーを引き上げます。

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5.カップを温め注ぎ完成!

​抽出の途中でもよいのでカップは温めた方がよりおいしく召し上がれます。

また温度が低いと感じる場合や、香りが弱いと感じる場合は小鍋等でコーヒーを温めるとよいと思います。

​温める場合は80℃以上にすると香りが飛んだり熱くて味が分かりにくくなってしまいますのでご注意下さい。

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​まとめ

●蒸らしが肝心!

●2回目以降の抽出は、「ポタポタ」になってからスタート!

●目的の量が取れたらドリッパーを出がらし受けにすぐに外す!

いかがでしたでしょうか?コーヒーの淹れ方はとても繊細で温度一つとっても出来上がりには大きな違いが生まれます。

ですがあまり神経質になってもせっかくのリラックスタイムが台無しです。是非楽しんでトライしてみてください!

おまけ

硬度で変わるコーヒーの味

コーヒーの味には水質も大きく影響を及ぼします。
そして水を選ぶ上で重要になってくるのが「硬度」です。
硬度は大きく分けて「軟水」「硬水」2種類ありますが、まずはこれらを少し詳しく見ていきましょう。

下記の数字は水の中に含まれるミネラル類のうち、カルシウムとマグネシウムの含有量を炭酸カルシウムの量に換算して「硬水」「軟水」を分類しているものです。

硬度の分類
軟水    0~60mg/L未満
中程度の硬水    60~120mg/L未満
硬水    120~180mg/L未満
非常に硬水    180mg/L以上

硬度での味の違い
硬度が低い水(軟水)は、あっさりしてクセがなく、逆に硬度が高い水(硬水)はコクがあり、クセがある味となります。
また、日本の水道水では、おいしさの面から硬度の目標値10~100mgが設定されています。

水源、地域により硬度は異なります。
一般的には、日本の水は軟水、欧米の水は硬水が多いと言われています。
それは欧米のように石灰質の地域を長い時間かけて通ってくる水の硬度は高く、日本のように地中での滞留時間や河川延長が短い場合、硬度は低めになると考えられるからです。
実際、水道水の硬度は、水源の種類に大きく影響されます。
また、地下水の方が河川水などに比べ、高くなる傾向があります。

 


「コーヒーと硬度の関係」と
軟水とコーヒー
軟水はカルシウムやマグネシウムなどの含有量が少ない、つまりコーヒーを抽出する際にはより水分子がコーヒーへ浸透しやすく、エキスを抽出する際に邪魔になるものが少ないので、結果抽出力が強くなり様々な成分が出やすくなる。
※熱湯は出過ぎてしまうので注意が必要。

硬水とコーヒー
硬水はカルシウム、マグネシウムが多く健康面ではいいのでしょうが、コーヒーを淹れる際、これらのミネラルが、水分子の粉への浸透を邪魔してしまうため、通常のドリップだと旨味などの成分が出にくくなってしまい、沸騰させた湯でないと味が出にくい。
また、カルシウム、マグネシウムなどがコーヒーの苦味成分を後押し若干苦味が強くなってしまう。


硬度に適した抽出方法

軟水
ペーパードリップ、ネルドリップ、ダッチコーヒー(点滴水出し)水出しコーヒー

硬水
エスプレッソ、バーコレーター、サイフォン、フレンチプレス、イブリックコーヒー(トルコ式コーヒー)

 

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